ANAの国内線機材がソウルにやってきた!

2013年の前半期、B787ドリームライナーの相次ぐ事故の影響で、B787を最も多く保有するANAでは国内線や国際線が大幅にキャンセルになったり、運航時刻が変更したりしていた。

そのときは、日韓線においても、3月末で運休予定となっていた成田~仁川(インチョン)路線を初めとして、関空~仁川、名古屋~仁川路線も運休になっていた。そして、その後、これらの路線は運行再開されることなしに廃止された。

また、珍しく、1日3往復ある羽田~金浦(キンポ)便も、NH1163とNH1164便が運休になる日もあった。

そんな中、日本に戻ることがあって、午後8時5分発のNH1166便のビジネスクラスを予約して、チェックインカウンターでチェックインをしたときのことである。

「大変申し訳ないですが、本日、機材の変更でビジネスクラスは運行しないことになりました。お詫びとして協力金をお支払いします」といって白い封筒が渡された。中を見ると1万円入っていた。

続いて、「本日は、前方の方のお席になりますが、エコノミークラス扱いとなっております。機内でお食事は提供されませんので、ご搭乗時にお弁当を受け取ってからお乗りください」と言われた。

はじめは何のことかよくわからなかった。「飛行機の入口で配るんやったら、機内でくれたらいいのでは?」と言ったが、「機内ではご提供できないので、搭乗時にお受け取りください」という返事だった。

さらに聞くと、日本の国内線で使用されているB777機材で運航するらしい。そして、座席番号からして、国内線のプレミアムクラスに該当する窓側の席に指定されていた。

珍しいこともあるなと思いながら、優先搭乗をして飛行機の搭乗口に向かうと、ANAのCA数名が挨拶をしながら紙のお弁当ボックスを配っていた。

国内線シート




この機材、プレミアムクラスのシートはそこそこの広さがあって快適だが、エコノミークラスは3-4-3列で、通常の国際線仕様の3-3-3列より1席多い。即ち、エコノミークラスは通常の国際線機材よりシートが若干狭いのだ。

幸い満席でなくてエコノミークラスの人も良かったのだろうけど、エコノミークラスに乗った人たちはいつもよりちょっと狭い感じがしたかも知れない。

ビジネスクラスを予約していた人や、スターアライアンスゴールドメンバーの人たちはプレミアムクラスのシートに案内されていた。

離陸してシートベルトサインが消えてから、お弁当ボックスを開けてみた。簡単なサンドイッチセットだった。これは、後ろのエコノミー席に座っている人も同じものが配られているので、通常の機内食に比べると簡素な夕食だった。そういう意味では、通常の機内食より貧弱な食事と狭いシートに乗せられたエコノミークラスの乗客はちょっと損をしたのかも知れない。

ところで、なぜ、機内でお弁当を配らなかったのか? CAさんに聞いてみたら、「当便は国内線の機材のため、お客様全員のお食事をストックする場所がございません」という返事が返ってきた。「そうだったのか」。やっと理由がわかった。

2時間ちょっとのフライトで羽田に到着した。珍しい体験をした。

しかし、夜の羽田空港はとても混雑している。荷物受け取り台も混雑していて、前に到着した飛行機の荷物が出終わるまで待たなければならなかった。特に夜にはアメリカ方面などからの長距離便の到着が多いが、乗客の荷物も多いため、荷物が出終わるまではすごく時間がかかる。すいていたら5分ほど待てば荷物が出てくるところを、最初の荷物が出てくるまでに30分ぐらいかかった。

現在、羽田空港国際線ターミナルは拡張工事が終わって、荷物受け取り台も増えている。しかし、夜に到着する便が多いため、荷物受け取り台は相変わらず混雑している。

ちなみに、ビジネスクラスの片道分は払い戻しをしてくれるということだったが、ビジネスクラスの割引航空券だったので、払戻額は25,000ウォン(当時換算で約2,200円)だった。協力金の方がずいぶん大きいなと感じた次第だ。






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