アシアナの座席指定サービスの改悪

仁川(インチョン)~成田便を利用する仕事ができて、久しぶりにアシアナ航空ビジネスクラスに乗ることになった。

予約を終えて発券を済まし、座席を指定しようとしたら、座席指定のメニューが出てこない。
以前は、発券がすんだら座席指定ができるようになっていた。(それ以前は、予約の段階で座席指定ができたのだが)

ホームページが変わったのかと思ってアシアナ航空に電話してみた。しかし、以前と違ってなかなかつながらない。5分ぐらい待たされてやっとつながった。

すると、「搭乗日から換算して、3日前に座席指定ができます」という回答がかえってきた。

「以前は発券後に座席指定ができたのに、いまはなぜできないのですか?」と聞いたところ、「システムが変わりました」との回答。

「じゃあ、エリートメンバーの座席指定もできないのでしょうか?」と聞いたところ、「それは承ります」とのことだった。

「窓側の席はありますでしょうか」と聞いたところ、「すいません。いま、指定できる座席がいっぱいになっております」との回答。

「は? 発券を終わったのに座る席がないということですか?」と聞いたら、「いいえ、お客様が搭乗される機材は、ビジネスクラスに12席があり(A321便だった)、その半分は事前に指定できるのですが、残りの半分はロックされております。当日、空港で指定していただくことになります」との回答だった。

「なにそれ? だったら当日までどこに座れるのかも分からないということですか? 座席の希望も叶わないの?」と抗議すると、「お客様、そういうことではなく、お客様の希望は担当部署に伝えておきますので、窓側の席にお座りになれるよう連絡を入れておきます」ということで、一応、窓側の座席が確保できるよう配慮してくれることになった。

でも、窓側とはいえども、自分の好きな席が指定できるわけではないのがちょっと気になった。

2日前、アシアナのホームページにログインすると、航空券情報の上のところに「座席指定」という赤いボタンが現れていた。をの前までにはなかったボタンだ。

早速クリックすると、「機内食など、特別なサービスが必要な場合は、インターネットチェックイン前に指定しておいてください。この画面を進むと、指定ができなくなることがあります」という文句が出てきた。座席の確認以外は特に要はなかったので承認して進めると、パスポート情報を入れないと座席指定に進まないようになっていた。

要するに、これは「座席指定」ではなく、インターネットチェックインをさせられているということにようやく気がついた。
すんごく面倒な仕掛けをしたものだなと思いながら入力を終えると、やっと座席指定の画面にたどり着くことができた。

すでに座席は指定されていた。プラチナメンバーであるからか、前方の窓側の席が割り当てられていた。前方の席は足場は広いが、離着陸の時に床に荷物を置けないので、後ろの方の窓側の席に変えた。

指定が終わると、搭乗券を印刷できる画面が現れた。といっても、空港で実際に搭乗するときに使用するボーディングパスと引き替えなければならない。印刷したところで紙がもったいないだけだと思って印刷はしなかった。

当日、空港では問題なくチェックインできた。
座席指定をするだけなのにチェックインまでさせるようにして、ものすごく不便な仕組みに変えたものだ。

ちなみにアシアナでは、仁川~成田便にA321機材を投入している。この機材のビジネスクラスは、まだ古いタイプのビジネスクラスのシートが使われていて、現在のビジネスクラスのシートの傾向からすると、写真のような座席で、ビジネスクラスとしては乗り心地があまりよくないシートに分類されるものだ。

いまは、モニター付きの広い配置の新仕様のA321機材を飛ばすこともあるが、アシアナのA321機材でそれに遭遇する機会は少ない。古い仕様のA321機材だと、ビジネスクラスなのにシートモニターサービスも付いていないのだ。

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個人的には日韓線でA321機材に乗るのもあまりお得感は感じない。ANAでも成田~仁川便にA320を飛ばしていたが、こちらはビジネスクラスがない機材だったので、LCC(ローコストキャリア)との差別化が難しくてこの路線から撤退したと聞いたことがある。

実際、LCCでは小型機を飛ばしている。機内サービスや座席の幅などの違いはあるとしても、イメージ的に東京・ソウル便で大型港空車の小型機に乗るのはなんか割が合わないような感じがする。

ビジネスクラスとして同じ運賃でも、運が良ければB777の新仕様のフラットベットタイプの座席に乗れることもあるのだ。

同じ値段のビジネスクラスにしても、A321のビジネスクラスと、新仕様のB777のフラットベットのビジネスクラスでは、一人当たり占めるスペースが2倍ほど違う。なのに、同じ路線だから同じ値段という設定は、乗客の立場からするとちょっと腑に落ちない話だ。

サンフランシスコでの事故以来、アシアナはお客さん志向から外れてきているように感じる。原点に立ち戻ってお客さんの立場からサービスを見直した方がいいのではないだろうか。




 



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